オーダースーツを作る際のデザイン要素について

オーダースーツ豆知識

オーダースーツの魅力を最大限に引き出すおすすめのデザインをご紹介します。ジャケットフロント、ラペル(衿型)、ステッチ、胸ポケット、腰ポケット、袖仕立て、ベント、裏仕立て、内ポケット仕様など、様々な要素に注目し、細かく解説します。優れたテーラーの視点から、自分らしい一着をオーダーする際の参考にしてください。

 1. ジャケットフロントのデザイン**

ジャケットフロントはオーダースーツのデザインにおいて最も重要な要素の一つです。シングルボタン、ダブルボタン、あるいはノーボタンなど、異なるボタンの配置によって印象が変わります。シングルボタンはスマートかつシンプルな印象を与え、ダブルボタンはよりクラシックでフォーマルな雰囲気を演出します。ノーボタンはモダンでカジュアルなスタイルを楽しみたい方におすすめです。体型や用途に応じて最適なジャケットフロントを選ぶことが、個性を際立たせるポイントとなります。

2. ラペル(衿型)の選択

ラペルのデザインはオーダースーツに個性をプラスする大きな要素です。主に「ノッチドラペル」「ピークドラペル」「ショーラペル」の3種類があります。ノッチドラペルは万能で幅広いスタイルにマッチし、ビジネスシーンでの活躍が期待できます。一方、ピークドラペルはフォーマルな場や特別なイベントにぴったり。ショーラペルは洗練された印象を与えることができます。ラペルの選択でスーツの印象は大きく変わるため、自分の好みや目的に合わせて最適な衿型を選ぶことが大切です。

 3. ステッチのアクセント

ステッチは細部におけるデザインのアクセントとして重要な役割を果たします。特に襟やポケットのステッチは、スーツ全体の雰囲気を左右するポイントとなります。コントラストカラーのステッチは個性的でモダンな印象を与え、同色のステッチは上品かつシンプルな印象を醸し出します。ステッチのデザインによって、スーツの表情がガラリと変わるため、自分のスタイルに合ったステッチを選択することで、オーダースーツに独自の個性をプラスできます。

これらのオーダースーツデザインの要素を上手に組み合わせることで、理想の一着を手に入れることができます。オーダースーツの魅力は、自分だけのこだわりやスタイルを反映させることができる点にあります。ジャケットフロント、ラペル、ステッチなど、細部にまでこだわりながら、自分らしいスーツを仕立ててみてはいかがでしょうか。最高のオーダースーツで、自信と魅力に満ちた日々を送りましょう。

4. 胸ポケットと腰ポケットのデザイン

胸ポケットと腰ポケットは、スーツの外観に遊び心と実用性を与えるポイントです。胸ポケットは通常、フラップなしのスリットポケットとしてデザインされています。このデザインはクラシックかつシンプルな印象を生み出し、ビジネススタイルに適しています。一方で、フラップ付きの胸ポケットはカジュアルな雰囲気を醸し出し、オフィス外の機会にもマッチします。腰ポケットはフラップ付きかフラップなしのデザインがあります。フラップ付きの腰ポケットはフォーマルでシャープな印象を演出し、フラップなしの腰ポケットはカジュアルでスマートな雰囲気を作り出します。自分のスーツの用途やスタイルに合わせて、胸ポケットと腰ポケットのデザインを選ぶことで、スーツ全体のバランスを整えることができます。

5. 袖仕立てのアレンジ

袖仕立てはオーダースーツにおいて個性を出すための重要な要素です。袖ボタンの数やデザイン、スリットの有無などがアレンジの対象となります。通常、袖ボタンは4つが一般的ですが、5つや3つに変更することで独特のスタイルを演出できます。さらに、ボタンのデザインには多くのバリエーションがあり、色合いや形状を工夫することで洗練された印象を醸し出すことができます。また、袖口のスリットを開けるか閉じるかでも、スーツの印象は変わります。スリットを開けることで動きやすさが増し、閉じることでクラシカルな雰囲気を演出できます。袖仕立てのアレンジによって、オーダースーツの個性と特別感を演出しましょう。

 6. ベントの選択

ベントはスーツの背面に入る切り込みのことで、動きやすさを高めるデザインです。一般的なスーツにはセンターベント、サイドベント、ノーベントの3種類があります。センターベントは洗練された印象を与え、ビジネスシーンに適しています。サイドベントは動きやすさを重視し、よりカジュアルなスタイルを楽しみたい方に適しています。ノーベントはクラシックでフォーマルな印象を演出しますが、背広スタイルに近いため、ビジネス以外のシーンには向かないかもしれません。自分の動きやスタイルに合わせて、最適なベントを選択することが、オーダースーツの着心地と印象を左右する重要な要素となります。

 7. 裏仕立てと内ポケット仕様

裏仕立てと内ポケット仕様は、オーダースーツの質感と実用性を決定する要素です。裏地の素材や色合いを選ぶことで、スーツ全体の雰囲気を変えることができます。シルクやキュプラの裏地は上品で滑らかな質感を与え、ポリエステルの裏地は丈夫でシワになりにくい特徴があります。内ポケットは携帯電話や名刺などの小物を収納するのに便利です。また、内ポケットの数や配置を自分の使い勝手に合わせてカスタマイズすることで、日常の快適さを向上させることができます。裏仕立てと内ポケット仕様を慎重に選ぶことで、オーダースーツの実用性と快適性を高めることができるでしょう。

最後に

オーダースーツの魅力は、細部にこだわることで自分だけのスタイルを表現できる点にあります。ジャケットフロント、ラペル、ステッチ、胸ポケット、腰ポケット、袖仕立て、ベント、裏仕立て、内ポケット仕様など、9つの要素を慎重に選択することで、理想の一着を手に入れることができます。自分の体型や用途に合わせて、デザインの特徴やメリット・デメリットをよく理解し、最適な選択をすることが重要です。

オーダースーツをお考えの方は、ぜひこれらのデザイン要素を参考にして、自分らしい一着を仕立ててみてください。優秀なテーラーがあなたの要望に丁寧に対応し、最高のオーダースーツを手に入れるお手伝いをしてくれるでしょう。個性と品格を兼ね備えたオーダースーツで、自信と魅力に満ちた日々を楽しんでください。